Blufflog

This blog is bluff.

Mac OSは標準でアンチウイルス機能を持っている

TL;DR

Mac OSmacOS)は標準でアンチウイルス機能を持っている。

背景

なぜ今更こんなことを書くかと言うと、Windows については OS 標準で Windows Defender というアンチウイルス機能があるためサードパーティーアンチウイルスソフトは不要という記事等をよく見る一方で、Mac について同様の記述をほとんど見かけない気がする。そこで、そもそも Mac OS 標準でアンチウイルス機能を持つかなどを調べ、その結果を Web 上に残しておこうと思ったから。

調査結果

結論から言うと、タイトルの通り Mac OSmacOS)は標準でアンチウイルス機能を持っている。

Appのセキュリティの概要 - Apple サポート には次のように書いてある。

macOSには、マルウェアをブロックし、必要に応じて削除する最先端のアンチウイルス機能が搭載されています。

そしてこのページ内にある XProtect と Malware Removal Tool (MRT) が一般的なアンチウイルス機能に相当するものの中心だと思う。XProtect がマルウェア定義の更新とマルウェアのインストールをブロックし、MRT が侵入済みのマルウェアを削除する。それぞれの概要は macOS_Security_Overview_for_IT_JP_Mar18_F.pages などが参考になる。

XProtect

macOS は、パターンに基づいてマルウェアを検出するテクノロジーを内蔵しています。AppleMac のシステムをマルウェアの感染から守るため新たな感染や新型マルウェアの登場を監視し、システムアップデートとは別に、 XProtect のパターン情報の自動更新を実行しています。XProtect は既知のマルウェアを自動的に検知し、インストールをブロックします。

マルウェア削除ツール

macOS には、Macマルウェアが侵入したとしても感染に対処するテクノロジーが搭載されています。Apple は、Developer ID の無効化や(該当する場合)、XProtect の新しいアップデートを発行するためにエコシステム内のマルウェアの活動を監視するだけでなく、感染したシステムからマルウェアを削除するためのアップデートをmacOS に発行します(システムが自動的にセキュリティアップデートを受け取るように設定されている場合)。マルウェア削除ツールが更新情報を受け取ると、次の再起動後にはマルウェアは削除されています。マルウェア削除ツールによって Mac が自動的に再起動されることはありません。

感想

Mac OSアンチウイルス機能があるのは分かった。ではサードパーティーアンチウイルスソフトは必要か?
正直、自分はこの辺り詳しくないのではっきりしたことは言えないが、個人の価値観・状況(プライベート用?仕事用?扱うデータの重要度は?)などによって求められるセキュリティ要件が異なるため、それに応じてサードパーティーアンチウイルスソフトを導入するなどしてセキュリティレベルを上げることは必要だろう。ただし、Mac OS 標準に基本的なアンチウイルス機能はあるので、全ユーザーがサードパーティーアンチウイルスソフトを導入する必要はないのではないかと思う。責任は取れないけど。

結論

Mac OSmacOS)は標準でアンチウイルス機能を持っている。サードパーティーアンチウイルスソフトが必要かどうかはケースバイケース。個人的には全ユーザーがアンチウイルスソフトを入れる必要は無いと思う。

参考

事件現場から: セシルホテル失踪事件

今月配信が始まった Netflix のドキュメンタリー『事件現場から: セシルホテル失踪事件』を観た。

本作はいわゆる「エリサ・ラム事件」をメインの題材として、この事件の顛末を解説していく。
エリサ・ラム事件と言えば未解決事件的な文脈で有名だと思うが、本作を観ても分かるようにこの文脈で語るのは正しくない。この事件の最もまっとうそうな真相は、エリサ・ラムさんがセシルホテルで事故死したというだけのものである。それにもかかわらず、エレベーターの監視カメラ映像に映った彼女の見えない何かから追われているようなあまりにも奇妙な行動、セシルホテル屋上の貯水槽での遺体発見など彼女の死を取り巻く状況があまりにも不可解だったために、不謹慎な見方ではあるが、この事件が未解決事件・都市伝説・オカルト的な観点で興味を引きやすい要素に溢れていたことは確かにあるだろう。

そして、まさにこの事件に対する未解決事件・都市伝説・オカルト的な文脈での好奇心が、本作を観るモチベーションの一定以上を占めていることは否定し難いように思う。
このような不謹慎な好奇心を釣り餌にした本作では、セシルホテル周辺の LA ダウンタウン スキッド・ロウの治安の悪さやそれが放置されてきた現実、無責任なネットユーザーの言動など、事件の背景にある社会問題に極めて真面目に切り込んでいきながら、オカルト的文脈からかけ離れたまっとうなエリサ・ラム事件の結論を提示する。

これは穿ち過ぎかも知れないが、エリサ・ラムという一個人の死について野次馬的に覗き込んだ我々視聴者の好奇心そのものに対するカウンター的な感じもあり、ある種の居心地の悪さと共にドラマが終わる。

勿論、本作の内容そのものは(広義の)被害者の名誉や社会的道義の観点から極めてまっとうで「正しい」。しかし、あまりにもまっとうで当たり前のことしか言っておらず、それが悪いわけでは無いが、善悪の彼岸までは踏み込めていない点は気になる。しかし今回の題材には被害者がいることもあり、そこまで踏み込むべきなのかも定かではない。そしてこの先は、そもそもドキュメンタリーとは何か?良いドキュメンタリーとは?といったような根本のドキュメンタリー論に踏み込み複雑化しそうなので今回はここまで。

闇動画4

面白かったので。ただ観たの数ヶ月前で記憶が曖昧なので細部で間違ってたらごめんなさい。別の作品と混同している可能性めっちゃある。
なお、以下の各話あらすじは Amazon.co.jp: 闇動画4を観る | Prime Video から引用。

合い鍵

映像提供者の同僚は結婚を控え、中古のマンションを買った。その新居に遊びに行くと思いがけぬ人物が待ち構えており、同僚の不幸が始まったという...。

来そう、と身構えてたところに来たけどビクッとした。事故物件の心霊的な怖さと自宅に知らない人が入り込んでいる現実的な怖さという 2 種類の怖さがいい感じにブレンドされている。ラストの部屋のビジュアルも見た瞬間にギョッとする感じが最高。引っ越しの際はちゃんと鍵交換しておきましょう。

顔面陥没

微妙。

栄光の手

謎の新興宗教団体の教団員たちが撮影したと言われている恐るべき映像。彼らは風俗嬢を呼び出し、「栄光の手」なる魔道具を作ろうとするのだが...。

コンセプトは好きだけど全体的には微妙。

同棲の相手

妹が霊にとりつかれたと言って霊能者の男性と同棲し始めた。姉は心配して別れさせようと妹のアパートに向かうが、思いがけぬ事態に巻き込まれてしまう! 数々の怪奇現象に襲われる映像提供者の姉妹と彼女たちを守ろうとする霊能者の男性。その先には不幸な結末が待っていた。そして驚愕の事実が明らかに...。

これが良かった!どっちの言ってることを信じれば良いのか分からない中で決断を迫られるというシチュエーションが好きで、霊能者の胡散臭さ加減が良い塩梅。比較的最近の映画だとナ・ホンジン監督の『哭声/コクソン』や中島哲也監督の『来る』にこのシチュエーションがあっていずれも好きな作品。この手のシチュエーションの元祖って何だろうか?

ただ、ラストの演出はギャグっぽくてあんま好きじゃない。これまで闇動画シリーズを数本観た限りではシリアスな恐怖とネタっぽいギャグが同居してる感じで、このバランスが悪い意味で心地悪い気がする。単に個人的な相性なのか、客観的にもそうなのかは不明。
ちなみに白石晃士監督作品ではシリアスな恐怖とギャグの同居が良い意味で心地良くて大好物なので、この違いを考えてみるのは良いかも。

アナーキー・国家・ユートピア

https://www.amazon.co.jp/dp/4833221705

ロバート・ノージック著『アナーキー・国家・ユートピア1(原著 2)が面白かったので簡単にその感想を書いてみる。

本書の論理展開はほぼジョン・ロック的な自然権のみを前提としておりどのような形態であれ国家を前提としないため、ここでのイデオロギー対立は生じない。逆に言うとロック的な自然権を否定する読者からするとイデオロギー的に対立すると言えなくはないが、そのようなケースは稀だろうし、仮にこの前提を否定するにしてもその後の論理展開自体を楽しむことは可能だろう。個人的にも政治哲学的な結論よりも論理展開の過程そのものを面白く感じ、大いに啓蒙された。

本書は三部構成になっており、第一部では、人間各個人が自然権のみを持ち国家が存在しない自然状態からスタートする。ここから誰の自然権も侵さずに最小国家が正当に成立し得ることを示す。ここで言う最小国家とは各個人の自然権を守るための夜警国家的なものであり、現実に多く存在するような財の再分配を行う拡張国家(福祉国家)のような機能は持たない。第二部では、国家の権限としては最小国家の範囲までが道徳的に正当化できる限界であり、拡張国家は正当に成立し得ないことを示す。具体的にはジョン・ロールズの『正義論』における正義の二原理を批判することで拡張国家を正当化できないことを示す。第三部では、これまでの議論と独立して人類の理想社会であるユートピアはどのような姿かを探る過程で、最小国家こそがユートピアであることを示す。厳密には、最小国家ユートピアの枠(メタ・ユートピア)になり得るということである。これにより、第一、二部とは独立した別方面からも最小国家を擁護する結論が出たことになる。

本書はロールズ的な財の再分配を批判し権原理論の正当性を主張する。権原理論では歴史的に正当な手続きを経て得た個人の財はその個人本人の私有財産であり、再分配のために強制的に国家に奪われない。
しかし、現在の社会における財の配分が権原理論において歴史的正当性を持つことを示すのは困難であり、これに起因する問題として例えば子供の格差は深刻ということがある。このような状態を是正するために一時的に再分配的な政策が必要になることを本書では否定してはいない点が興味深い。例えば、配分が正義に適う(あるいはそう近似できる)状態に是正されるまでリベラル的な再分配を実施し、正義に適う配分に達した時点で国家の権限を縮小し、最小国家の下でのリバタリアニズム(ミナキズム)的個人主義に転換するという可能性は開かれている。最小国家の下で権原理論の正当な状態が崩れ格差が不当に拡大することを避けられないとすれば、この拡張国家による再分配 → 最小国家の過程は繰り返されるのかも知れない。この極限が収束するのか振動を続けるのかは定かではない。

本書の内容に関連して、今なら COVID-19 パンデミック感染症対策を理由に国家が個人の権利を制限(侵害)することは道徳的に正当化できるのか?できるとしたらその根拠は?正当化できるとしてどこまで正当化できるのか?その根拠は?などを考えてみるのは啓発的ではないだろうか。

道徳的立場から正当化できる国家、あるいはメタ・ユートピア最小国家という本書の立場は、基本的に市場原理に任せる超個人主義と言って良いだろう。これは一見リアリスト的で理想論に対して冷笑的に見えなくもないが、次のような記述もあり理想的なユートピア論を冷笑していない点が良い(これは偏見かも知れないが、 教養を持ち現実をよく知る人が理想を軽視し、冷笑的になってしまうケースがありがちな気がする。理想を笑わず真摯に追求し、現実との乖離を測定し、その乖離を埋める努力を続けることはとても重要だと考えている。「現実はこうだからそんな理想論言ったってしょうがない」的な論法は間違っている。少なくとも常に正しいとは限らないということは言っておきたい)。

私が構成要素であるコミュニティーの具体的性格を何ら提起しなかったのは、それをすることが重要でないとか、相対的に重要性が低いとか、つまらないとか(と私が考えている)と言いたいからではない。どうしてそんなことがあり得ようか。我々は、具体的コミュニティーの中で生きるのである。ここでこそ、人の理想的社会または善き社会についての非帝国主義的見解が提起され実現されるべきなのである。我々にこれを許容してくれることが、枠の存在意義なのである。望ましい具体的性格をもつ具体的コミュニティーの創造へと駆り立て鼓舞するこのような様々のヴィジョンなしでは、枠は命を欠くことになろう。多数の人々の具体的ヴィジョンと結合することで、枠は我々に、すべての可能的世界の中で最善のものを得ることを可能にしてくれるのである。

([1] pp. 538)


  1. ロバート・ノージック著,嶋津格訳,『アナーキー・国家・ユートピア 国家の正当性とその限界』,1995 年.

  2. Robert Nozick, Anarchy, State, and Utopia, 1974.

サイバーパンク2077(ネタバレ有)

※ いつも通り『サイバーパンク2077』のネタバレを含みます。

2020 年 12 月に発売された何かと話題のゲーム『サイバーパンク2077』を、女 V で太陽・星・節制・悪魔エンディングをクリアしたので感想を書いてみる。
前提として自分の状況は次の通り。

結論から言うとなかなか楽しめている。本作の舞台であるナイトシティとそこで展開されるストーリーはいわゆる「サイバーパンク」的な世界観としてはベタかも知れないが、そのベタなサイバーパンクオープンワールドに一人称視点で没入しロールプレイするのは非常に楽しい。この点だけで本作は十二分に評価できるしここが本作の肝であるように思う。
以下、その他良かった点と良くなかった点をそれぞれ挙げてみる。ゲーム開発には詳しくないのであくまで憶測に過ぎないが、現時点での本作の内容(システム・ストーリー・分岐・状態遷移・グラフィック等)や価格(開発費との相関という意味で)を考えると、8 年という開発期間をもってしてもリソース的に厳しい状況が予想される。そして、これが良くなかった点の大部分に影響しているように思える。なので、良くなかった点として挙げている項目についてもある程度は仕方無いのかなという気もする。

その他良かった点

  • クイックハックを使った戦闘(壁越しに敵にハックし、自殺するように仕向けたりできる)
  • ブレインダンス(BD)編集による他人の記憶内での捜査
  • ジュディさんとのロマンス描写の丁寧さ(『ピラミッド・ソング』の一連の演出が非常に雰囲気良い)
  • パナムさんにアプローチして断られる女 V さんのアレな感じ
  • ロリアン・アームズ 3516 のリロードの格好良さ
  • リパードクのヴィクに人口眼を入れてもらうときの演出
  • メレディス・スタウトさんに唐突に襲われる
  • 少なくとも自分が PC 版でプレイした環境では、重大なストレスを感じるほどの致命的なバグが無かった(ちょっとした進行不能バグには遭遇したことはあるのでこまめにセーブはした方が良い)

良くなかった点

  • 飲食店で飲食物を注文してもその場で飲食する演出が無い
  • BD を買っても再生できない(そもそもそのような機能が無い)
  • 見た目や性別を後で変更できない(この仕様は世界観に合わない)
  • 車を自動運転できない(観光的に街を眺めてみたい)
  • ライフパスがストーリー進行にほぼ影響しない
  • 現在判明しているエンディングは 6 つで、基本的に各エンディングにタロットカードの大アルカナの名前が付いている(太陽・悪魔等)。大アルカナは 22 枚あるので、本当はもっとエンディングの種類があったのではないかと邪推してしまう。メインストーリーが比較的短い点や、現状ではライフパスがエンディングに影響しない点もこの考えを強化する
  • ストーリー等で度肝を抜かれるような展開が見られなかった(一部エンディングやサイドジョブは未クリアなのでそれらは除く)
  • 戦闘上のラスボスであるアダム・スマッシャーさんが弱い(NCPD やボクシングの王者達の方が苦戦する)
  • BD 編集パートの少なさ(この BD 編集というシステムのポテンシャルを活かせていない)
  • NPC の AI が賢くない(悪い意味で人間的な動きをしてくれない)
  • セックス描写に新鮮味が無かった。肉体的な繋がりだけでなく、脳を繋いで精神的に感覚を共有するようなセックス描写があると面白かった気がする。実際にどう演出するかは難しそうだが、パナムさんとバシリスクに乗るときにこれに近い試みをしている気がする(ここでも革新的なものにはなっていなかったし、やはり難しいのかも知れない)
  • メレディス・スタウトさんとのセックス描写が淡白で、恐らくジョイトイとのセックス映像との使い回し。ジョン・マラコック卿を使った演出とか欲しかった
  • サイバーパンク2077』や『SAMURAI』という名前のダサさ(これは原作の『サイバーパンク2.0.2.0.』に由来するのかも知れない。少なくとも前者はそうだろうが後者は不明)

まとめ

色々と書いたが、面白いゲームだし今後のアップデートにも期待している。お勧めです。

追記(2020/01/17)

ACAAN by Dani DaOrtiz

Dani DaOrtiz の Any Card At Any Number (ACAAN) で、Gkaps にてストリーミング動画形式で販売されている。Dani はこの他にも様々なバージョンの ACAAN を演じているがこのバージョンが基本形だと思う。
ちなみにこのトリックは厳密な ACAAN の現象とは異なる部分も多いが、強力なトリックであることには変わりない。観客の体験を理解し、観客に与えるインパクトを最大化するよう巧妙にデザインされた大傑作だと思う。
このトリックの核となるサイコロジカルテクニックは『Utopia』でも解説されているが、このレクチャービデオではハンドリングの詳細が解説されている。そしてこの部分が素晴らしく勉強になった。この解説を見てからパフォーマンスを見返すと改めて Dani の凄さを実感できる。

このレクチャービデオを買う際の注意点として、商品ページに

40 mins

とあるが、これはスペイン語版と英語版を合わせた時間のようで実際には 20 分程度になっている。ただし内容に不足があるということもなく素晴らしい内容でお勧め。

The Shift #2 by Benjamin Earl

Benjamin Earl. The Shift #2. 2019. https://www.studio52magic.com/product/the-shift-2/.

Effects

今回の手順は全てスタンディングでできる点が特徴。特殊なスライトは使わないものの、特定のスライトを多用するため相当に上手くないと実演は厳しそう。

Stepping Stones

以下の 3 つの現象から構成され好きなタイミングで演技を終えることができる。このような手順を持っておくとテーブルホッピングなど時間調整が必要な状況で重宝しそう。

  1. 事前に演者がポケットに入れたカードと観客が自由に言ったカードが一致する
  2. 先程選ばれたカードと新たに選ばれたカードの位置が入れ替わる
  3. 先程選ばれた 2 枚のカードを用いた Two Card Monte

これまでにリリースされたいくつかの Benjamin の手順が組み合わさったイメージ。個人的には『Past Midnight』を観ておくとこの手順をより楽しめると思う。

Slow Roll

手順というよりテクニック。ここに書いてあることが本当に機能すればかなり便利。

M-Theory

時間をテーマにしたアンビシャスカード+α。面白い演出だが、観客を不条理的に混乱させつつ楽しませるためには高いプレゼンスキルが要求され、スライトも難しい。第一現象から現象に対して高度なスライトを要求されるが、ここは別法でも十分に機能すると思う。
David Williamson が excited したというワンカードバニッシュが見所。

Technique

手順と同様にこちらも全てスタンディングで使える。

The Erdnase Top Palm

Dai Vernon のいわゆる「Topping the Deck」とその tips の解説。基本的に目新しい内容は無いが、超重要なテクニックなので tips の 1 つでも有用なものを見付けられれば十分だと思う。
なお Benjamin はこの技法は Erdnase にクレジットされるべきと主張しており、その理由が書かれている。

The Riffle Force

クラシックなリフルフォースの tips。これも目新しい内容は無いので前巻で提唱された理論の実践として読むのが良さそう。

A False Swing Cut

フォールススイングカット。手法自体がシンプルなだけに細部が重要で、そこをしっかりと解説してくれるのはありがたい。『Past Midnight』の「Blind Cut」が好きな人は気に入ると思う。
目下、自分も練習中。

Theory

Breaking The Frame

カードマジックにおいて観客の注意をコントロールするための体とデックの動かし方。
基本的に前作『The Shift #1』の「A New Angle」を理解している必要がある。

The Art of Practice

ボールを使った練習法。この練習法が機能する根拠は不明なのでやる場合は信じてやるしかない。

Influence and Deception

  • deception(騙し)一般とマジックにおける deception の違い
  • マジックにおける deception をマジック以外の領域に活かす方法
  • マジック以外の領域の deception をマジックに活かす方法

まとめ

今回も非常に面白かった。『The Shift #3』 も手元にあるので後ほどレビュー予定。