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【種明かし】カードマジック「Do as I Do」の解説書を販売します

カードマジック「Do as I Do」の解説書を販売します。

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デック 2 組を使った古典的な Do as I Do というマジックについて、個人的な手法や演出などを解説しています。Do as I Do は初歩的ながら非常に強烈な手順です。しかし、初心者向けの簡単な解説などはあるものの、中上級者向けの詳細な解説はあまり見かけません。そこで、本書ではこの手順の効果的な演じ方について、テーブルを使うものと使わないものの 2 種類を詳細に解説します。さらに、この手順の原理をそのままにレギュラーデック 1 組だけで演じる手順があるので、その資料も紹介しています(本書ではこの資料名などを紹介していますが、アイデアの具体的な中身は解説していません。ちなみに、長谷和幸氏の「セレンディピティ」ではありません)。

基本的には既存の手法の組み合わせであり手法単体で目新しいものはありませんが、このマジックを演じる上で役立つ情報を盛り込んでいます。

※ PDF A4 8 ページ

現象

演者と観客がデックを 1 組ずつ持ち、演者は観客に演者の動きを真似てもらうように言います。演者と観客が同じようにデックを混ぜ、それぞれ 1 枚のカードを選んで覚え、再度デックをよく混ぜます。最後にお互いのカードを確認すると、選んだカードが一致していることが分かります。

条件

  • 道具:裏模様の色や絵柄が異なるレギュラーデック 2 組、または、レギュラーデック 1 組
  • 準備:不要
  • テーブル:不要、または、必要
  • 最小観客人数:1 人

ライセンス

Magic Lecture License v2.0.0

haru52.com

Out of Sight-Out of Mind 改案の解説書の新バージョンを公開しました

以前から販売している Out of Sight-Out of Mind というカードマジックの改案の解説書について、新しいバージョン v2 を公開しました。
v1 と比べてハンドリングや台詞などを改善し、全体的な文章や体裁も微調整しています。

以前にご購入いただいた方も BOOTH の購入履歴や商品ページから最新版をダウンロードできるはずなので、ぜひご利用いただければと思います。
万が一、ダウンロードできないなどあればご連絡お願いいたします。

haru-52.booth.pm


最高のカード当て、マインドリーディングの 1 つである Out of Sight-Out of Mind の改案です。原案の良さを最大限に活かしつつ、弱点を改善しています。
※ PDF A4 9 ページ

現象

観客にデックをよく調べて混ぜてもらいます。演者は観客にカードを見せていき、観客は 1 枚のカードを見て覚えます。観客の覚えたカードがデックのどこにあるか観客自身も分からない状況で、そのカードを演者は探し当ててしまいます。

条件

  • 道具
    • レギュラーデック 1 組
  • 準備:不要
  • テーブル:不要
  • 最小観客人数:1 人

ライセンス

Magic Lecture License v2.0.0

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市場を創る(ジョン・マクミラン)

市場をうまく機能させるプラットフォームは,次の 5 つの要素を備えている.情報が円滑に流れること.財産権が保護されていること.人々が約束を守ると信頼できること.第三者に対する副次的影響が抑えられていること.そして競争が促進されていることである.

(p. vi)

ジョン・マクミラン著『新版 市場を創る バザールからネット取引まで』(Reinventing the Bazaar)を読みました。

本書は世界中の市場の豊富な事例を通して現代経済学を幅広く学べる入門書です。
アールスメール花市場(オランダ)に始まり、ガーナのマコラマーケット、築地市場、eBay など、洋の東西やオフライン・オンラインなどを問わず、数多くの市場が紹介されます。
このように本書は経済学という観点だけでなく、近現代における経済活動の人類史といった観点でも面白い読み物となっています。

市場というと、弱肉強食で格差を拡大する悪の装置というイメージを持つ人も恐らく少なくないでしょうし、そのような面があることは間違いではないでしょう。しかし、市場(バザール)は人々が活動していけば自然に発生しますし、健全な市場には人々の活気や創造性があることも忘れてはならないでしょう。

本書で解説される経済学は古典的な需要・供給曲線的な理論だけでなく、ゲーム理論を取り入れた現代的で実践的な経済学となっています。
しかも本書では経済理論の解説に数式が一切登場しません。あくまで具体的な事例を基に理論の本質を学べる構成になっています。

さて、本書の主張を要約すると次のようになります。

市場を一切用いない計画経済(社会主義)と、完全に市場に任せる放任主義のどちらでも経済はうまく機能しない。ボトムアップによる何らかのルールや規制が自然発生的に生まれ、それにより市場がうまく機能することもあるが、このような「非公式」のルールや規制には限界がある。よって、政府など中央集権的な組織が市場に介入し、立法などによりルールや規制を設けることが必要である。そして、どのようなルールや規制をどの程度の強さで設けるかという設計が非常に重要であり、これが市場を創ること(マーケットデザイン)に他ならない。

そして市場をうまく設計するには、最初に引用した 5 つの要素が必要ということになります。
その中でも特に強調されていると感じたのは情報の重要性です。つまり、市場の参加者それぞれが、信頼できる情報を低コストで入手できることが重要です。情報を入手するコストや入手した情報の信頼性を検証するコストが大きいと、スムーズな取引ができず、市場がうまく機能しません。言い換えると、市場における取引費用を低く抑えることが重要ということになります。

市場における情報の流通と深い関係にあるのが IT/コンピューター技術です。
インターネットの普及により、eBay のようにグローバル、高速、低コストな市場が創出されました。
また、コンピューターの普及により、大量のパラメーターを基に複雑な計算を行うオークションなども可能になりました。そして、このようなオークションをオンライン化することさえ可能です。

市場によって成り立つ資本主義の対極に、計画経済によって成り立つ社会主義があります。そして、計画経済がうまくいかない理由にも情報が深く関係します。
中央集権的な計画経済において、仮に中央指導部に悪意がなく、腐敗しておらず、非常に有能であったとしても、末端の現場に分散している情報や知識を中央が集約・統合し、人々の需要を予測することは非常に困難です。同様に、中央の官僚等が各企業の生産性を評価することも非常に困難でしょう。市場であれば、質の低い商品は自然に売れなくなり価格が調整されますが、品質なども踏まえた生産性について、計画経済下の官僚が妥当な評価を下すことは非常に難しいでしょう。
さらに実際には、社会主義・計画経済がうまく機能するのはより困難であると考えられます。計画経済では中央組織が強い権限を持つ必要がありますが、中央指導部の腐敗や官僚への賄賂などが構造的に横行しやすいと考えられます。よって、そもそもが困難な計画経済はより厳しいものとなるでしょう。

さて、市場というのは自由競争による価格決定ゲームとも捉えられ、オークションも市場の一種といえます。本書ではオークションについてもいくつかの事例が紹介されています。

その中でも特に、アメリカの電波周波数帯オークションで使われた同時上昇オークションについては著者自身が関わっていたということもあり、詳細に解説されています。これは複数のオークション対象商品の価値が相互に依存しており、独立性が低い場合に有効な手法という感じでした。

また、封印入札の一種であるヴィックリー・オークション(第二価格オークション)も紹介されます。本書では軽く触れていただけですが、以前に読んだ『マスタリング・イーサリアム』ではこのオークションがより具体的に紹介されていました。このオークションの基本的な特徴は、提示された最高額でなく 2 位の価格を使うことによるゲーム理論的な最適化です。それだけでなく、オークションの各参加者が入札価格を封印し、後でまとめて開示できるため、ブロックチェーンのように秘密鍵以外のすべてが公開されているプラットフォームとの相性も良いオークションといえます。

シグナリングの話も自分は知らなかったので新しい視点を得られました。企業が有名人などを雇い、本質的にはあまり意味のなさそうな広告を打つのもシグナリングとして捉えると意味が見えてきます。そして、自然界の動物についてのアナロジーも面白いです。単純な機能面では不合理で奇妙に見える動物の進化も、シグナリングとして考えると理解できます。もしかすると、ハイブランドの服飾品を身に付ける人の心理もシグナリングで説明できる面があるかもしれません。

アメリカの医療インターン労働市場(病院と学生の関係)における青田買い的な引き抜き合戦をコンピューターによるマッチングシステムで(部分的に)解決した事例は、日本の就活を考える上でも参考になりそうです。

また、近年発展著しい AI (Artificial Intelligence) と市場経済には類似性があるように思います。
市場経済では、基本的に中央集権的組織が細部まで制御せず、市場に参加する末端の人々それぞれが自己利益を最大化しようと合理的に動きます。その結果、市場全体で見ると資源が効率的に流れ、社会全体の生産性が上がっていきます。このようなボトムアップ的な改善は、近年飛躍的な進歩を遂げた AI の学習方法にも通ずるところがあるように思います。
ディープラーニングおよびその延長にある生成 AI(LLM)の仕組みは、天才がトップダウンで考えた天才的な AI アルゴリズム(プログラム)そのものではありません。AI の実体はモデルであり、これは膨大な数値(パラメーター)を羅列した行列表現です。そして、この膨大なパラメーターを学習させる枠組み(Transformer、アテンション機構、バックプロパゲーション、勾配降下法など)までを人間が考え、その枠組みの上で膨大な計算資源(半導体)、電気、データ、時間を投入し、コンピューター自身に自動学習させます。これによりボトムアップ的にモデルのパラメーターが最適化されていき、どんな天才でも作れなかったほどに賢い AI が生まれました。
賢い中央がトップダウンで制御するのではなく、個々の要素の単純な働きの集合によりボトムアップで全体として非常に賢く振る舞うというのは、AI と市場で共通しているように感じます。これはまさに複雑系の世界ともいえるでしょう。

全体的に、本書は公平な立場で書かれているように思います。ただ、原著の出版年 2002 年はリーマン・ショック(金融危機)前であり、ネオリベラリズム(新自由主義)が力を持っていたように思います。偏っているとまでは思いませんが、本書の主張はネオリベラリズムとある程度は親和性があるようにも感じます。仮にそうだとして良くないとも思いませんが、この辺りは留意してもよさそうです。

本書では自然環境などいわゆる「社会的共通資本」に対する負の外部性(取引に伴うネガティブな副作用)や経済格差などの問題にも触れており、特に環境問題については排出権取引という具体的な解決策も紹介されます。しかし、現実社会でこの辺りの問題が十分に解決されているとは思えず、現代経済理論の限界も感じます。もちろん、経済理論に基づく排出権取引などを活用しなかった他の世界線よりマシだったということなのかもしれませんが、いずれにせよ問題は山積しています。

経済学では資源の分配などの効率性について論じることはできますが、どの程度まで富を再分配すべきかのような問題には回答できません。この辺りは主に人々の価値観に依存するため、政治哲学や倫理の領域です。
言い換えると、絶対的な貧困が増大するとしても平等を重視して共産主義を是とする主張や、経済的な豊かさを損なうとしても自由を重視してリバタリアニズムを是とする主張は、価値観や政治哲学などの観点からは否定することが困難です。しかし、たとえば政府を小さくすればするほど経済成長するといった経済的な理由でリバタリアニズムを肯定するとしたら、それは根拠が誤っている、ということを経済学的観点から指摘することはあり得るでしょう。

本書で述べられているように、政府などが市場を適切に設計し、市場/資本主義を道具としてうまく利用できれば人類に多大な利益をもたらすでしょう。しかし問題は、人類が本当にそのように市場をうまく設計・制御できるのだろうか、という点です。あるいは、人類は市場をうまく制御できないが、それでも原理主義的な社会主義やリバタリアニズムなどよりは総合的にマシである、というのが真実なのかもしれません。だとすると夢のない話ではありますが…。

ロシアの改革はひどく不人気だった.皮肉なジョークが広まった.「共産主義者が共産主義について語ったことはすべて完全にまったくの嘘だった.しかし残念ながら,共産主義者が資本主義について言ったことはすべて本当だった.」

(p. 286)

AΩ 超空想科学怪奇譚(小林泰三)

小林泰三著『AΩ 超空想科学怪奇譚』を読みました。

本作は基本的には人類と宇宙人のファーストコンタクト SF 小説です。しかし本作のファーストコンタクトは独特で、人間「諸星隼人」とプラズマ宇宙生命体「ガ」がいきなり融合してしまいます。
そして、時を同じくして地球に襲来した、「ガ」とはまた別の宇宙生命体「影」が地球上で怪獣化して暴れるのですが、隼人はガの超技術により巨大化して怪獣と戦うことになります。
…と、これだけでも面白いのですが、巨大化した隼人/ガというのは、実はあの「ウルトラマン」そのものであり、本作はウルトラマンのパロディ作品でもあります。

人知を超えた上位存在が人類を恐怖に陥れるという点で、本作は基本的にはクトゥルー神話的な宇宙的恐怖を描いています。しかし本作は、ヨグ=ソトース、ショゴス、ネクロノミコンなどクトゥルー神話のアイコンを表面的になぞるのではなく、ウルトラマンという日本の超有名アイコンを使って宇宙的恐怖の本質を描くという構成が素晴らしいです。さらに、「影」による人類文明の破壊が新約聖書(黙示録)におけるハルマゲドンとも接続されており、ウルトラマンを介して、科学(SF)、宇宙的恐怖、宗教を統合しようとする野心的な試みが見て取れます。

個人的に一番面白かったのは、人類の住む地球から遠く離れ、宇宙生命体「ガ」の種族の社会が描かれるところです。もちろん、人間とは異なる認知形態を持つ生命体の生態や社会を人間が描き、それを人間が読むことに無理はあるのだとは思います。それでもやはり、人類とはまったく違う生命体の社会を見る(読む)体験は非常に刺激的です。
この種族における性(ジェンダー)とロマンスには人間と共通する部分としない部分がどちらもあり、ここも興味深いです。この辺りについては本書の解説で小谷真理氏が見事に分析されているので、ぜひそちらを読んでみてください。1

そしてもちろん本作でも、著者おなじみの必要以上に詳細なゴア・グロテスク描写は健在です。このような描写は本作のテーマや本筋からすると本来不要です。しかし、このようなゴア・グロテスク描写は著者の得意分野であり、これを省くと小林泰三作品ではなくなってしまうので、バランスとしては歪ながら重要な要素といえます。

ちなみに、本作における怪獣の描写はそれこそクトゥルー神話的でありつつ、動物と機械が融合し変形する機械生命体的な要素もあり、トランスフォーマー(特にビーストウォーズ)が想起される点も楽しいです。
また、本作の終盤には、他のある小林泰三作品との繋がりを感じさせるちょっとした仕掛けもあり、これも嬉しいところです。

近年、中国の『三体』とアメリカの『プロジェクト・ヘイル・メアリー』が流行しましたが、AΩ は日本の SF 小説としてこれらの作品に堂々と渡り合える独創性に溢れた作品です。ぜひ読んでみてください。

GPG/YubiKey 運用方法まとめ

最終更新日時:2026-05-22

TL;DR

  • Sign、Encrypt、Authenticate それぞれ専用の GPG 副鍵(合計 3 つ)を作成
  • 主鍵の秘密鍵は USB メモリなど隔離されたオフライン環境にバックアップし、普段は使わない
  • 副鍵は YubiKey に書き込み、普段使いする
  • 秘密鍵のバックアップ後、PC などオンライン端末からは主鍵と副鍵両方の秘密鍵を削除
  • Web Key Directory や鍵サーバーなどで公開鍵を公開

検証環境

  • macOS Tahoe 26.4.1(25E253)
  • GPG v2.5.20
  • paperkey v1.6
  • ykman v5.9.1

前提

基本的に上記の環境を前提にしていますが、少しいじれば他の環境でも問題なく適用可能かと思います。

GPG 前提知識

  • Pretty Good Privacy (PGP):大元のソフトウェア
  • OpenPGP:PGP を標準化した仕様
  • GnuPG (GPG):OpenPGP のデファクトスタンダード実装
  • 利点:国家や企業など特定の組織に依存せず、個人が暗号技術(署名、暗号化、認証)を利用できる
  • 主鍵と副鍵がある
  • 主鍵と副鍵の関係は 1 対多(0 以上)
  • 鍵束と主鍵の関係は 1 対多
    • 鍵束
      • 主鍵 A
      • 主鍵 B
        • 副鍵 b1
      • 主鍵 C
        • 副鍵 c1
        • 副鍵 c2
        • 副鍵 c3
  • 鍵の能力
    • Certify (C):他の鍵に署名し、証明する(信頼を与える)。これにより、Web of Trust(信頼の輪)を広げられる
    • Sign (S):データに署名(Git 署名など)
    • Encrypt (E):データを暗号化/復号
    • Authenticate (A):ユーザー認証(SSH リモートログインなど)
  • 各鍵には 1 つ以上の任意の能力を付与できる
  • ただし、Certify は主鍵にしか付与できない
  • フィンガープリント:HEX 40 桁
  • 鍵 ID
    • 長い形式:HEX 16 桁
    • 短い形式:HEX 8 桁

GPG 鍵運用方針

  • アルゴリズム:Curve25519
    • 署名・認証:Ed25519
    • 暗号化:cv25519
  • Sign、Encrypt、Authenticate それぞれ専用の GPG 副鍵(合計 3 つ)を作成
  • 主鍵の秘密鍵は USB メモリなど隔離されたオフライン環境にバックアップし、普段は使わない
  • バックアップ(耐火金庫などに保管)
    • USB メモリ等
      • 主鍵と副鍵の秘密鍵
      • 失効証明書
    • 紙:主鍵と副鍵の秘密鍵情報
  • 秘密鍵のバックアップ後、PC などオンライン端末からは主鍵と副鍵両方の秘密鍵を削除
  • 公開鍵 ID またはフィンガープリントとそれに紐付く公開鍵データを以下で公開
    • Web Key Directory (WKD)
      • 未対応。今後、対応予定
      • Direct と Advanced という 2 つの方式がある
    • 鍵サーバー(keys.openpgp.org
    • 自身の Web サイト(https://haru52.com/
# Paperkey をインストール
brew install paperkey

# 主鍵(C のみ)を作成
gpg --full-generate-key --expert

# 作成した鍵の ID を確認
gpg --list-secret-keys --keyid-format=long

# 副鍵 1(S)、副鍵 2(E)、副鍵 3(A)を作成
gpg --edit-key --expert <fingerprint | key_id>

# 指定した主鍵+副鍵の秘密鍵をエクスポート
gpg --export-secret-keys --armor --output <name>_gpg_sec.asc <fingerprint | key_id>

# 指定した鍵に紐付くすべての副鍵の秘密鍵をエクスポート
gpg --export-secret-subkeys --armor --output <name>_gpg_secsub.asc <fingerprint | key_id>

# 失効証明書を作成
gpg --gen-revoke --output <name>_gpg_revoke.asc <fingerprint | key_id>

# <name>_gpg_sec.asc, <name>_gpg_revoke.asc を USB メモリ等にコピー

# 指定した主鍵+副鍵の秘密鍵を紙にバックアップ
gpg --export-secret-keys <fingerprint | key_id> | paperkey --output <name>_gpg_sec.txt

# 一旦、主鍵と副鍵両方の秘密鍵を削除
gpg --delete-secret-keys <fingerprint | key_id>

# 副鍵のみリストアし、主鍵の秘密鍵のみ削除された状態にする
gpg --import <name>_gpg_secsub.asc

# 不要なファイルを削除(完全に削除する)
rm <name>_gpg_sec.asc <name>_gpg_secsub.asc <name>_gpg_revoke.asc <name>_gpg_sec.txt

# この後、副鍵の秘密鍵を YubiKey に書き込み、移動する(詳細は後述)

gpg コマンドチートシート

# バージョン確認
gpg --version

# ヘルプ表示
gpg --help

# 主鍵を作成
gpg --full-generate-key --expert

# 鍵を編集(例:副鍵を追加)
gpg --edit-key --expert <fingerprint | key_id>

# 秘密鍵を一覧
gpg --list-secret-keys --keyid-format=long

# 公開鍵を一覧
gpg --list-keys --keyid-format=long

# 指定した主鍵+副鍵の公開鍵をエクスポート
gpg --export --armor --output <name>_gpg_pub.asc <fingerprint | key_id>

# 指定した主鍵+副鍵の秘密鍵をエクスポート
gpg --export-secret-keys --armor --output <name>_gpg_sec.asc <fingerprint | key_id>

# 指定した鍵に紐付くすべての副鍵の秘密鍵をエクスポート
gpg --export-secret-subkeys --armor --output <name>_gpg_secsub.asc <fingerprint | key_id>

# 指定した主鍵+副鍵の秘密鍵を紙にバックアップ
# 事前に paperkey のインストールが必要
gpg --export-secret-keys <fingerprint | key_id> | paperkey --output <name>_gpg_sec.txt

# 失効証明書を作成
gpg --gen-revoke --output <name>_gpg_revoke.asc <fingerprint | key_id>

# 指定した主鍵+副鍵の秘密鍵を削除
gpg --delete-secret-keys <fingerprint | key_id>

# 指定した主鍵+副鍵の公開鍵と秘密鍵を削除
gpg --delete-secret-and-public-key <fingerprint | key_id>

# 鍵をインポート(リストア)
gpg --import <name>_gpg_secsub.asc # 副鍵のみ
gpg --import <name>_gpg_sec.asc    # 主鍵と副鍵
gpg --import <name>_gpg_pub.asc    # 公開鍵のみ

# 鍵を失効させる
# 失効後、鍵サーバーなどへの公開鍵の再配布を推奨
gpg --import <name>_gpg_revoke.asc

# YubiKey 等の GPG カードの状態確認
gpg --card-status

# GPG カードの設定変更
gpg --edit-card

# GPG 秘密鍵をカードに書き込む
gpg --edit-key --expert <fingerprint | key_id>
gpg> key N     # 副鍵 N を選択/選択解除(1 origin)
gpg> keytocard # 選択した秘密鍵をカードに書き込む(移動する)
gpg> save      # 変更を保存

パスキー前提知識

  • 認証の 3 要素
    • 知識情報
    • 所有情報
    • 生体情報
  • パスキー:正確には FIDO2/WebAuthn のこと
  • 認証器:パスキーの秘密鍵を格納する端末等
  • パスキー単体で多要素認証を満たす
    • 所有:ユーザーが認証器を所有(認証時、その場にユーザー自身が存在)
    • 次のいずれか
      • 知識:ユーザーが PIN などを入力
      • 生体:ユーザーが指紋などの生体情報を入力
  • 例:YubiKey を使ったパスキー認証
    • 所有:ユーザーが YubiKey を所有(認証時、ユーザーが YubiKey をタッチ)
    • 知識:ユーザーが FIDO2 PIN を入力

YubiKey 前提知識

  • 主な機能
    • GPG カード
      • スロット(各スロットに鍵を 1 つずつ書き込み可能)
        • Signature(主鍵を入れて Certify 用途で使うことも可能)
        • Encryption
        • Authentication
    • FIDO2(パスキー)認証器
  • パスワード/パスコードの種類
    • GPG
      • User PIN
        • 必須
        • GPG 鍵の利用時に入力
        • デフォルト:123456
      • Admin PIN
        • 必須
        • 管理者向け設定の変更時に入力。User PIN が入力間違いなどでロックされたときのロック解除も可能
        • デフォルト:12345678
      • Reset Code
        • 任意
        • User PIN がロックされたとき、リセットするために入力
        • デフォルト:未設定
    • FIDO2 PIN:パスキー認証用 PIN
  • GPG 秘密鍵を YubiKey に書き込む際はコピーではなく移動になる。よってこの操作は不可逆であり、事前の秘密鍵バックアップを推奨

YubiKey 運用方針

  • 使用モデル:YubiKey 5 NFC
  • 3 つの副鍵を YubiKey に書き込み、PC 等の端末には秘密鍵を残さない
  • PC 等の端末に YubiKey を接続し、GPG 鍵による署名、暗号化/復号、認証を実行
gpg --edit-card

# 管理者モードに変更
gpg/card> admin

# (任意)KDF 有効化
gpg/card> kdf-setup

# User PIN、Admin PIN 変更
gpg/card> passwd

# 終了
gpg/card> quit

# 副鍵を YubiKey に書き込む(移動する)
gpg --edit-key --expert <fingerprint | key_id>

gpg> key 1 # 副鍵 1 を選択
gpg> keytocard
gpg> key 1 # 副鍵 1 を選択解除

# 以下、key 2, 3 も同様

# 変更を保存
gpg> save

ykman チートシート

# バージョン確認
ykman --version

# ヘルプ表示
ykman --help

# シリアル番号確認
ykman list --serials

# デバイス情報確認
ykman --device <serial> info

備考

  • 主鍵を隔離されたオフライン環境で保管しているため、Web of Trust を広げることが現実的に難しくなります
  • しかし、この用途は個人的にはあまり使う場面がなさそうで、むしろ主鍵をオフライン環境に閉じ込めて使わないようにした方がセキュリティ的な利点が大きいと考えています
  • もちろん、別の YubiKey に主鍵を書き込み、他の鍵の証明用として使うことなども可能です

参考

玩具修理者(小林泰三)

小林泰三著『玩具修理者』を読みました。
本書には表題作の短編と『酔歩する男』という中編が収録されています。

どちらもラヴクラフト/コズミックホラー的といえるような、人間の実存が足元から揺らぐような恐怖が描かれています。
特に『酔歩する男』は、クトゥルー神話的な邪神や化け物などを一切登場させることなく、二重スリット実験的な不気味さをコズミックホラー的な話にうまく昇華させていて面白いです(やや強引なところはありますが)。

現代科学の延長としての SF とコズミックホラーの融合した感じは個人的な関心事にも非常に近く、この著者の他作品も読んでみたくなりました。特に『AΩ 超空想科学怪奇譚』などはかなり惹かれます。

本書は、強いていえば理屈先行で頭でっかち、かつ荒削りな印象はありましたが、実験的でとても面白かったです。オススメです。