Blufflog

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Magic

Any Object At Any Place (AOAAP)

観客 A に何か好きなものを言ってもらいます。例えば A が「リンゴを持った男性」と言ったとします。次に、観客 B にスマホで Google マップを開いてもらい、縮尺を最小にしてもらいます。B は Google マップの世界地図画面を勢いよくスクロールし、スクロー…

Divide & Divine by Christian Grace

Divide & Divine 現象 演者はデックを混ぜテーブルに裏向きで置き、後ろを向きます。観客 A がデックの好きなところからカードを持ち上げ、持ち上げたパケットの一番下のカードを見て覚えます。テーブル上の残りのパケットを観客 B が持ちます。観客 A、B が…

Card Minded by Martin Gardner

現象 デックがシャッフルされ、そのデックを観客 A が 2 つのパケットにカットします。観客 A がパケットを 1 つ選び、その中から 1 枚のカードを自由に引いて覚えます。そして、そのカードをもう一方のパケットの中に入れます。観客のカードを含むパケット…

note でマジック(手品)に関する記事を販売しています

note でマジック(手品)に関する記事をたまに販売していこうと思います。 当ブログでも時々マジックに関する記事を書いていますが、無料で全世界に公開されているブログ上でマジックの裏側というか秘密に触れないよう記事を書くのは難しいという事情があり…

Out Of This World(アウト・オブ・ディス・ワールド)

Out Of This World (OOTW) はカードマジックの傑作で、1942 年に Paul Curry が発表しました。Curry の原案は冊子『Out of this World』で読めます。また、邦訳が『図解 カードマジック大事典』や『カードマジック事典』に掲載されています。 現象は次の通り…

In the Bluff (Ramón Riobóo)

詰まるところ、一般的な人にとってカードを当てるというのは非常に難しい事なのだ。それ以外の全ては枝葉である。 今回は Ramón Riobóo の『Thinking the Impossible』に収録されている「In the Bluff」というカードマジックについて。本書の一番最初に収録…

Inside Out (Ben Earl)

今回は Ben Earl の『Inside Out』について。予約購入してしばらく放置してましたが、最近読んだので感想を書いてみます。 結論はおすすめです。 どのトリックもレギュラーデック一組など簡単な道具だけで演じられ、特殊な道具や準備は不要です。クロースア…

マインド・ミステリーズ(リチャード・オスタリンド)

実は見てなかったシリーズということで、今回はリチャード・オスタリンド(Richard Osterlind)の『マインド・ミステリーズ』(Mind Mysteries)シリーズ 1 について。以前から部分的には見ていたものの実は通しで全巻を見たことが無く、今回、と言っても結…

ACAAN by Dani DaOrtiz

Dani DaOrtiz の Any Card At Any Number (ACAAN) で、Gkaps にてストリーミング動画形式で販売されている。Dani はこの他にも様々なバージョンの ACAAN を演じているがこのバージョンが基本形だと思う。 ちなみにこのトリックは厳密な ACAAN の現象とは異な…

The Shift #2 by Benjamin Earl

Benjamin Earl. The Shift #2. 2019. https://www.studio52magic.com/product/the-shift-2/. Effects 今回の手順は全てスタンディングでできる点が特徴。特殊なスライトは使わないものの、特定のスライトを多用するため相当に上手くないと実演は厳しそう。 S…

Dani DaOrtiz: Connected by Dani DaOrtiz

今回は数日前に発売されたばかりの Dani DaOrtiz の『Dani DaOrtiz: Connected』について。 COVID-19 パンデミックの影響から世界的に social distancing, stay home が要求される中、完全リモート(オンライン)でできるマジックのレクチャーを見かけるよう…

Card College Light シリーズのトリックベスト 5

1. Cardstalt, Cardstalt Plus by Morris Seidenstein (Moe) 以前、こちらに記事を書きました。このトリックには練習しにくいという弱点があるのですが、Cardstalt Trainer という練習ツールを作って公開しているのでご活用ください。 2. The Telephone Tric…

カード・カレッジのトリックベスト6

Roberto Giobbi(ロベルト・ジョビー)の Card College(カード・カレッジ)シリーズを全巻読んだので、カード・カレッジのトリックベスト 6 を出してみた。 なお、各トリックのページ番号は 1-4 巻は東京堂出版の邦訳版で、5 巻はスクリプト・マヌーヴァ出…

The Ultimate Guide To The Pass by Alex Pandrea

Alex Pandrea の The Ultimate Guide To The Pass。数年前に出たけどあまり話題になってない気がする。 Classic Pass 基本のクラシックパス。やはりカバー無しでは見えるというスタンス。 Brick Pass 2.0 Brick Pass のバージョン 2.0。従来のものよりやや動…

Card College 1&2 Personal Instruction The Complete Course by Roberto Giobbi

Roberto Giobbi 先生の『Card College』Vol. 1, 2 の映像版。このレクチャー DVD の存在は知っていたものの絶版だと思っていた。が、Giobbi 先生のサイトでダウンロード版を発見したので購入。 元々 €125 のところ €49.95 で買えるのでお得。€125 というのは…

最近の練習方針

以前は Roberto Giobbi の『Card College』や David Roth の『Expert Coin Magic Made Easy』などを教材として基礎技法を一通り、ある程度できるようになったら、後は演じたいトリックに必要な技法を練習する、という方針で練習していた。 が、Benjamin Earl…

The Shift #1

Benjamin Earl の新刊、のはずが、早くも昨年末に『The Shift #2』が出てしまったため慌てて読んでレビュー。#2 が届く前に読み終わって良かった…。 (Benjamin Earl. The Shift #1. 2019. https://www.studio52magic.com/product-page/the-shift-1.) Effects…

Cardstalt

先日、日本語版が発売された Roberto Giobbi の『Card College Lightest』をざっと眺めていたところ、Cardstalt というトリックが目に止まり非常に面白かったので紹介する。 現象 Cardstalt 観客にデックから同じバリューの 4 枚のカードを抜き出してもらい…

Bluffbox

Bluffbox というマジックのレパートリーなどを管理できる Web サイトを作ったので公開します。 https://bluffbox.haru52.com/ マジックのレパートリーを管理していないと、自分がどんなマジックができるのかが分からなくなりがちです(少なくとも自分は)。…

Paper Work (Asi Wind)

今回は Asi Wind(アシ・ウィンド)のレクチャーノート『Paper Work(ペーパー・ワーク)』1 について。日本語訳がマジックランドから出ており、現在、以下のサイトで購入可能。 マジックランド MAJION monthly Magic Lesson Shoppers 3-D Telepathy(3-D テ…

トライアンフの向き問題

トライアンフで現象を示す際のカードの向きはしばしば議論の的になる。そこで、この件についての自分の考えを好き勝手に書いてみる(異論はあると思うが…)。候補は次の 2 つ。 裏向きのカードの中で観客のカードだけが表向きになる 表向きのカードの中で観…

カードマジックデザインズ

今更ながら、佐藤 総さんの名著『カードマジックデザインズ』1 について。 本書の目玉は何と言っても「ミミック・ショウ」。この原理はマニアであればあるほど凄さが分かる原理・技法の典型だと思う。例えば初心者がこの原理を知っても、他の原理・技法と比…

John Scarne's Think a Card

今回は John Scarne の『John Scarne's Think a Card』1 について。 現象 観客がシャッフルしたデックをテーブルに表向きで広げる。2 人の観客と演者がそれぞれ 1 枚のカードを思い浮かべる。演者はそれぞれが思い浮かべているカードの予言を紙に書き、各自…

鏡の中のカード

今回は氣賀康夫氏の『ステップアップ・カードマジック』1 に収録されている『鏡の中カード』というマジックについて。 現象 二組のカードを用いる。裏が青と赤と二組を使うのがいいだろう。一つを術者が、もう一方を観客が保持する。二人は鏡のように同じ動…

The Challenge

マジックの本やビデオをレビューするのは少し重いので、トリック単体を紹介する記事を不定期で書いていこうと思う。 今回はDai Vernonの『The Challenge』。この作品はLewis Gansonの『The Dai Vernon Book of Magic』1に収録されている。 現象 演者は2枚の…

Roleplayer by Benjamin Earl

数日前に発売されたBenjamin Earlの電子書籍『Roleplayer』のレビューです。 本人のサイトで購入できます。 https://www.benjaminearl.com/product-page/roleplayer Roleplayerの現象は次の通り。 観客は好きなカードの名前を言った後、デックをシャッフルす…

Eric Chien FISM Act: First Impression

FISM 2018 クロースアップ・グランプリ Eric ChienのFISMアクトを観たので、初見の印象を書いておく。 観てみて、取り敢えず面白かった。ただ、すごく好きかというとそうでもない。 自分の好みではなかったというだけなので、このアクトを批判するものではな…

理想とするマジックのスタイル

念の為前置き これは個人的な好みなので、これが正しいとかそういうものではない。 「マジックのスタイル」とは? 要は、「どういう体でマジックを演じるか?」ということ。 何が現象を起こすのか。魔法?ギミック?スライハンド?心理学?超能力? そもそも…