前回、理想の音楽管理サービスについて述べたが、今回は、現状の自分の音楽管理方法を紹介する。
要求事項
- オリジナルのオーディオファイルはできるだけ高音質で保存
- 高品質なメタデータ(タグ)
- スマホ等に持ち出すために、軽量なオーディオファイルも必要
- 汎用性の高いオーディオファイル(あらゆる環境で再生可能)
- 利便性の高いファイル共有
- 最小限の保守運用コスト
アプローチ
- 原則、オリジナルのオーディオファイルのフォーマットはFLAC
- CDリッピングには、WindowsのMusic Center for PCを利用
- オリジナルのオーディオファイル(FLAC)はGoogle Driveにバックアップ
- 携帯用に、PythonスクリプトでFLACをMP3 320kbps CBRにエンコード
- MP3ファイルをGoogle Driveにアップロード
- スマホ等でGoogle DriveからMP3ファイルをダウンロード
オリジナルはFLAC
要求事項1、2、4を満たすために、オリジナルファイルのフォーマットに可逆圧縮のFLACを採用した。理由は次の通り。
WAVはFLACよりファイルサイズが大きいことと、何よりメタデータの扱いが困難なため、不採用。
ALACもFLACよりデファクトスタンダード度が低いと判断し、不採用。
Music Center for PCでCDリッピング
FLAC対応と要求事項2を両立するために、Music Center for PCを採用。
メタデータ取得に用いるCDDBのデファクトスタンダードはGracenote。よって、FLACとGracenoteに対応したリッピングアプリが必要。実はこの2つを両立するアプリはほとんど存在しない。正直、好きなアプリではないが、SonyのMusic Center for PCを採用。iTunesがFLAC対応したらそれで解決するのだが…。
エンコード
要求事項2、3、4を満たすために、携帯用フォーマットとしてMP3 320kbps CBRを採用。エンコードにはFFmpegを用いた。FFmpegはLAMEライブラリを利用しており、これもデファクトスタンダードだ。
FLACをMP3に変換するPythonスクリプトを公開しておく。特徴として、変換前FLACファイルのタグ情報・ディレクトリ構造を維持する。
なお、このスクリプトは自分用に作ったものなので、コーデックはFLAC -> MP3 320kbps CBR決め打ち。
(2023-03-29 追記)
Google Drive
要求事項5、6を満たすためにGoogle Driveを採用。オリジナル(FLAC)のバックアップと携帯用(MP3)の共有ツールとして使う。
Conclusion
iTunesがFLACに非対応だったり、Google Play Musicがクソだったりするのが悪い。
ただ、最近の主流はストリーミングで、自分でオーディオファイルを所有すること自体が少数派になってきている感がある。なので、理想の音楽管理サービスが登場するのを待つのは非現実的だと思う。必要なら自分で作るしかなさそう。