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Divide & Divine by Christian Grace

Divide & Divine

現象

演者はデックを混ぜテーブルに裏向きで置き、後ろを向きます。観客 A がデックの好きなところからカードを持ち上げ、持ち上げたパケットの一番下のカードを見て覚えます。テーブル上の残りのパケットを観客 B が持ちます。観客 A、B がそれぞれ持っているパケットをシャッフルし、最終的に 1 つにまとめ、それもよく混ぜます。その後、デックをすべてケースにしまい、カードに見ることも触れることもできないようにします。この間、演者はデックに一切触れません。このような不可能な状況にもかかわらず演者は観客 A の心を読み、思い浮かべているカードを言い当ててしまいます。

コメント

使うのはレギュラーデック 1 組のみで、サクラ、プリショーもありません。また、パケットを持ち上げる位置について半分付近のような制約もなく本当に自由です(52 枚のフリーチョイスです)。

かなり不思議に見えると思うのでマジシャン相手に演じる手順としておすすめです。また、現象自体はシンプルなのでノンマジシャン相手に演じるのも十分に効果的だと思います。しかし、ノンマジシャン相手に演じるにはコスパが悪いというか、ここまでしなくてももう少し簡単に同程度の効果を持つ手順は演じられそうです。

この手順では複数の原理を効果的に組み合わせて使われているため、それなりの知識と観察力がないとマジシャンでもタネを見破るのは難しいと思います。

個人的にこの手順で使われている類の原理は好みで、演じる楽しさがあるタイプの手順だと思います。一言で言うと Moe (Morris Seidenstein) 的な手順という印象です。

個人的にはやはり、本番が練習・リハーサルの再現になるようなものより、その場の状況に応じて演技が変わったり、ある種のガチ感(本当の?マインドリーディング)があったりする手順が好みという面はありそうです。

いずれにせよ実用性とマニア感のバランスはいい感じだと思うのでおすすめです。